「預かり金流用」という弁護士の現実

     依頼者から預かったお金に弁護士が手をつけるパターンの不祥事は、弁護士に対する社会的信頼という意味では、決定的なダメージになるものといっていいと思います。昨今、ベテラン弁護士によるこうしたケースが、報道される度に、「改革」の増員政策が、弁護士の経済苦境が引き金になっていることも社会に伝えられています。

      かつてこうしたケースが存在しなかったかといえば、そうではありませんが、それは投資に手を出して失敗したといった、どちらかといえば、特殊な事情を抱えた弁護士によるものだったという印象があります。しかし、現在のそれは、明らかにそれとは異なり、弁護士全体の経済的な落ち込みが、事務所経営を圧迫し、その一部において「流用」という事態を生んでいる、ととれます。

     結論から言えば、この不祥事について、そうした弁護士の現状が有効な弁明になることはほとんどないし、また、そのことは当の弁護士が一番分かっていることだと思います。正義を使命に掲げる弁護士が、いかに経済的に苦しくとも、こともあろうに依頼者の金銭に手をつけるということがあっていいわけがない。「貧すれば鈍する」そのままの状況は、とりもなおさず弁護士の正義や倫理感のレベルそのものを示します。社会は、こんな状況にならなければ道を誤らなかっただろう弁護士たちに対して、それに耐えられなかった程度の倫理感と正義感のレベルを被せてみるでしょう。そして、それは弁護士という存在全体に対する「警戒」情報として受けとめられることになります。

     ベテラン層がそうしたことに手を染めるのは、まさに事務所経営を抱えているという事情を反映した結果ではありながら、逆にベテランにしてそうした行為に及んでしまうところが、経験に裏打ちされていない、社会からすれば保証なき弁護士の質という問題として扱われることになるのです。

     あくまでこれらを踏まえたうえで、あえて弁護士は、なぜ、今そうした悪の誘惑に打ち勝てないのか、あるいはそうした同僚・先輩を同じ経営弁護士はどうみているのかについて、この間、いろいろな弁護士の声を聞いてきました。この全体的なトーンとして気が付いたことは大きく二つあります。一つは、こうした事態を、ベテラン弁護士の倫理が低下したとか、質の低さが露呈したという受けとめ方よりも、自戒的に受けとめている意見が多いこと。端的に言えば、同じような事情を抱えるかもしれない自分たちも、こうした状況に陥らないように注意しなければならない、という受けとめ方です。 

     このなかで共通して聞かれるのは、「一時流用」という行為者の意図に関する推察です。おそらく彼らは、困ったときに一時的に借りて、すぐ返すつもり(返せるつもり)だったのではないか、と。しかも、なぜ、そういう発想に陥ったかといえば、かつてそれを可能にしていた経済状況があったから。その一種の成功体験ともいえるようなものが、そうした行為に対する抵抗感のハードルを下げたのではないか、という見方です。

     奇しくも、弁護士の懲戒処分が2014年に過去最高の101件になったこととともに、この預かり金流用の不祥事が目立っていることを伝えた2月21日付け朝日新聞朝刊に、日弁連で不祥事対策を担当しているとしてコメントを寄せている高中正彦弁護士も、全く同様の考えが一部の弁護士にあったことについて言及しています。

     もともとそうしたことが許されていいのか、という話には当然なるとは思います。具体例として報告されているケースの額を見ても、それが現状、果たして「返せる額」との認識のもとでなされたのか、疑問に感じるものもあります。ただ、誰もがそうした行為をしていたかどうかはともかく、経済的な成功体験が勘違いのもとであり、それが通用しない現実があるという認識(もしくは認識不足への反省)が、前記自戒の根底にあるように思えました。

     そして、もう一つは気づかされたのは、こうした問題が露呈する度に弁護士会から掲げられる防止策の効果に対して、多くの弁護士のなかには懐疑的な見方があることです。経済的な弁護士の状況が改善しない限り、こうした問題は後を絶たない。しかし、日弁連・弁護士会主導層から苦し紛れのように必要といわれる防止策は、その根本にかかわるものではない、と。

     日弁連が2013年に弁護士の横領不祥事対策として作成・施行した預かり金口座開設などを義務付ける「規程」に対しても、口座の払い戻し権限が結局弁護士にあるといった致命的問題とともに、こうした不祥事の動機づけとなってしまう環境そのものの解消の必要性がいわれました。前記朝日の報道でも、こうした「流用」に対して各弁護士会が防止策に急ぎ乗り出しているとし、高中弁護士も結論として前記成功体験につなげて意識改革の必要性に言及しています。しかし、そこに具体的な効果を、どれほどの人間が期待しているのかは疑問です。それでもやらない意識や倫理の醸成が、言葉でいうほど簡単でなく、額面通りにいかないことを多くの人間は察しているように見えます。

     つまり、弁護士の経済状況の健全化が図られない以上、意識や倫理の醸成でどこまで依頼者市民に実害を及ぼさないところまでに持っていけるのか――。その現実的で根本的疑問はえんえんと解消されていないのです。

      「改革」の発想からすれば、こうした「心得違い」の弁護士はやがて淘汰される。そして、その淘汰を生むためにも、また、その過程の自己防衛のためにも、依頼者市民は、そうした不祥事の動機づけとなる彼らの経済的状況を含め、やらかさない弁護士を見抜かなければならない――。弁護士のレベル批判になることは、前記したように当然のことですが、その一方で私たちは自己防衛のために、まず、この見方に現実的に立てるかどうかを踏まえたうえで、今、起きていることに向き合う必要があります。


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    テーマ : 弁護士の仕事
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    No title

    弁護士会副会長が横領を容認とも取れる発言をした。

    まあ、司法改革による弁護士の質の劣化も著しいということを副会長自ら示されたということであろう。

    No title

    http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0115856.html
    また事務所経費を穴埋めするために預かり金に手をつけた弁護士が・・・。

    何でしょうねこの「事務所経費の穴埋め」というテンプレのような・・・。
    普通は銀行で融資を受けると思うんですが、弁護士って何か制約があるのでしょうか。個人事業主だから融資枠が厳しいとか?連帯保証人がいないとか?そうならある程度金融機関が悪いような気もしますが、それならなおさら連帯保証人制度を法的になんとかしてほしいですね。

    No title

    産経新聞で
    http://www.sankei.com/premium/news/150319/prm1503190003-n4.html
    >高中副会長は預かり金着服が多くなっている背景について「昔は預かり金に手をつけてしまった弁護士でも、仕事が多かったので報酬で穴埋めでき、発覚しづらかった」と指摘。

    あの…副会長自ら「昔は預り金に手を付けてしまっても穴埋めでき」みたいなこと言っちゃってていいんでしょうか。
    「交通事故の減少と若者の貧乏化が弁護士を干上がらせる?」というタイトルもあれですけど…。

    No title

     顧客の金横領したけど返したからOKです。違法な献金受けたけど返したからOKです。私用のハイヤー代受信料で払ったけど返したからOKです。

    No title

     信金とかから融資受ければいいのに

    No title

    えーバカ訴訟楽しいじゃん。
    市民に恨まれるのはバカ訴訟を起こした側だし。
    みのもんたが訴えられたんだってね。あんなの完全に違法提訴だよね。
    裁判煽った弁護士に対する損害賠償請求が認められるべきだね。

    No title

    >2015-02-27(18:41)

    >そういうのを相手にするのは楽しいんだけどね。そういう奴らが威勢良く馬鹿訴訟を起こしてくれたら、被告側代理人で付くのは楽チン。貯金シリーズだよね。裁判所に行くのが楽しい♩

    業界内のこういう構成員が実は一番厄介。
    「悪貨は良貨を駆逐する」セオリーや中古車販売業と購入者の関係に似ている。
    まあ、こういう御偉い様は「俺は新車を買うから関係ないし」って話をすり替えられて開き直られちゃうんだけど。

    No title

    不正をする人が全くいない職業は、極めて特殊。

    弁護士が、ただの資格、ただのビジネス、
    ただのサービス業ということであれば、
    弁護士以外の職業の中に不正をする人がいるのと同じように、
    弁護士の中に不正をする人は当然存在する、
    ということになるのでは、
    という気がします。

    個人的には、弁護士は、不正をしない、信頼できる、
    特殊な職業であってほしいと思います。

    No title

    >弁護士の数を増やしましょう。一年あたり100万人が弁護士になれるということでどうですか?
    >そうしたら不心得の弁護士に遭遇する確率は低くなるんじゃないですか?

    完全に弁護士を「(誰でも持ってる)資格化」してしまえば…。他の士業や法律関連の資格と融合してしまえば…。「弁護士だから」経営が苦しいとかなんとかという言い訳は全くできなくなるわけ…で

    No title

    不正の手をやめさせる堰はないのか?

    「だから弁護士を経済的に助けないと不正するぞ」というふざけた回答はなしで


    弁護士の数を増やしましょう。一年あたり100万人が弁護士になれるということでどうですか?
    そうしたら不心得の弁護士に遭遇する確率は低くなるんじゃないですか?



    No title

    また、某弁護士会所属の弁護士が相続財産管理の横領容疑で逮捕されましたね…。
    これだけ弁護士の不正行為が報道されているのに、何を考えているのでしょうか。
    不正の手を止めさせる堰はないのかと思わざるを得ませんな。
    「だから弁護士を経済的に助けないと不正するぞ」というふざけた回答はなしで。

    No title

    >それが合格者増員政策プラス弁護士貧困化計画の狙いなのでは?

    だから陰謀論はやめろって。
    お偉いさんの夢はただの夢だったってだけのことだよ。
    だから、これからは弁護士は自分の生活のことだけを考えて仕事をする。生活できなきゃ弁護士をとっとと廃業する。
    利用者のみなさんは弁護士の質が全年代にかかわらずまんべんなく悪いので、その玉石混交の中、限られた情報のもとで弁護士を選別しましょう。
    ただこれだけのことなの。

    >要するにもともと裕福な家庭の奴がこの業界に入ってきてるってこと。

    それが合格者増員政策プラス弁護士貧困化計画の狙いなのでは?

    No title

    だから決めつけんじゃねーよって言ってんの。
    このブログのどこかの記事でもあったじゃねーか。貸与を希望する修習生がそもそも減ってきてるって。要するにもともと裕福な家庭の奴がこの業界に入ってきてるってこと。

    >借金まみれの時点で頼みたくない。借金返すために不必要なことやられそうだし

    んなこと言ってたら、今事務所を持ってきちんと稼いでいそうに外からは見える弁護士だって内情は分からんだろ。
    実は自転車操業でしたとか、もう借金はありまぁすってことかも知れないんだぜ?

    >64期以前(給費制か貸与制か)は関係ねえよ。貸与制の期だからっつって実際に借金があるかどうかは分からねえし。ローの奨学金だけでもかなりなもんだろ。

    借金まみれの時点で頼みたくない。借金返すために不必要なことやられそうだし

    No title

    >64期以降かどうか
    >学部が馬鹿かどうか
    >経歴(過払や交通事故、離婚、相続しかやらない事務所在籍はNG)
    >経験
    >をよく見ろと言いたい。

    こういうネガキャンはやめようや。
    64期以前(給費制か貸与制か)は関係ねえよ。貸与制の期だからっつって実際に借金があるかどうかは分からねえし。ローの奨学金だけでもかなりなもんだろ。
    寧ろ司法修習がク○だったのは64期前じゃなかったか(今でもアレだが順番的にましになった)。
    学部が馬鹿かどうかは関係ねえよ。予備試験合格か司法試験合格順位を見りゃいいことじゃねえか。東大京大でも人格的にどうかしてる弁護士だっているだろ。
    しかも経歴も挙げられた分だけ見りゃいい事務所じゃねえの?「○○only」ってのより遥かにましな経験をまんべんなくしてるぜ。今はやりの需要ばかりだしな。
    経験については自己申告じゃわからねーよ。ベテランと言いつつ事件は軒弁に丸投げっつうのもあるだろ。
    俺から見ると
    ベテランには老害が多数だから論外
    中堅は性格や事件処理の質が悪くなってるし(この状況をまともにくらってるからな)
    若手のほうがまだましなんじゃね(こいつらの評判が悪いと自分で自分の首を絞めることになる)
    と思うわ

    最近の新人の低学歴化はすごい。かつては東大京大がなかなか受からない世界だったのが、司法試験合格者いたの?という学部出身者が激増した。

    上位ローでも、学部は馬鹿ってのが目立って来た。かつては下位ローでも学部宮廷が普通だったのに。
    つまりは、ローに賢い奴が来なくなり、馬鹿しか来なくなったってことだ。

    もう、法曹は、賢いやつの仕事ではなくなった。ロー制度のおかげで、法曹は馬鹿の仕事とみなされ、国や企業からはナメられるだろうな。こいつらとまともに折衝することもできなくなるだろう。とくに法曹の落ちこぼれの吹き溜まりである弁護士はボンクラが沈澱するんで悲惨だよな。もうステータスないよ。
    というわけで、ローに馬鹿しか来なくなった時点で、法曹養成制度の改善はもう手遅れだと思う。

    それでも、日弁連のトップは、ローの質をあげれば良いと思ってるみたいだが、ムリムリ!だって、もともと教えてる連中が無能なのに。今までどうにかなってたのは生徒がマシだったから。しかし前述のように馬鹿しかローに来なくなってるわけで、馬鹿生徒×無能教授がコラボしたら・・・怖いね\(^o^)/内容をよくすりゃいいって問題じゃない。いい奴を連れて来ないと。

    ってわけで、大体だが、64期あたりからは、仕事も少なくなってることもあいまって、ハズレ弁護士に当たる危険が高いだろうね。上澄みはいいんだろうけど。けど、期を追うごとに、上澄みもダメになってくる。

    64期以降かどうか
    学部が馬鹿かどうか
    経歴(過払や交通事故、離婚、相続しかやらない事務所在籍はNG)、経験
    をよく見ろと言いたい。

    肩書きだけ弁護士だけど、中身のない奴が増えたよね。馬鹿が増えた。試験制度とロースクールのせいだな。
    医者で同じことをしたらどうなるんだろうね。試験を簡単にして肩書きを乱発する。宣伝上手い医者が流行り、腕はイイが愛想のわるい医者は評判落として淘汰。
    国民が望む弁護士の世界ってそういうのだろ?宣伝上手い弁護士が残り、腕はイイが愛想のわるい弁護士は淘汰しろ、と。
    いま、裁判所がどうなってるか知ってる?
    馬鹿な過払い事務所やそこ出の弁護士の連中が、過払いなくなったんで、一般民事事件に手を出してるわけよ。しかし、彼らは過払いのみしかわからないから、主張もメチャクチャ。裁判所が助け舟出しても理解できない。
    依頼者が気の毒になるよね。宣伝が上手いから仕事はあるみたいだけど、いつまで持つのかねあのビジネスモデルw
    裁判所で「勝てるって言ってたじゃないですかー!」なんて怒鳴られてる、明らかに若い弁護士とか。結果保証しちゃったのかな。かわいそうにね。無能なのに合格させちゃうと、その後の責任の重さに耐えられず悲惨だと思うよ。

    まあ、そういうのを相手にするのは楽しいんだけどね。そういう奴らが威勢良く馬鹿訴訟を起こしてくれたら、被告側代理人で付くのは楽チン。貯金シリーズだよね。裁判所に行くのが楽しい♩

    No title

    何を言っている?
    国民が望んだことだろ。
    まさか、「弁護士がただで面倒を見てくれるセカイ」なんて都合のいいことを考えていたわけじゃないよな?

    No title

     弁護士の増員はほかならぬ弁護士たち自身が推進したんじゃなかったでしょうか。

    No title

    横領したやつを死刑にすらば解決するんじゃね?

    あ、日弁連は厳罰反対かwwwwwww

    で、法律に関して国民一般が置かれている状況ってなんすか?
    借用書も取らずに貸した5000円の回収で弁護士頼みたいが受けてくれないから弁護士増やせとでもいうようなこと?あるいは、タダで相談乗ってくれる弁護士増やせとでもいうようなこと?
    無理でしょ。きっとそんなことばかりしてたら事務所成り立たないもん。

    >法律に関して国民一般が置かれている状況がどうなっているのか、関心もなければ、最低限の知見さえ持とうとせず、好き勝手なことばかり言う。

    当たり前でしょ。
    勘違いしてる人が多いけど、弁護士はただの民間の個人事業主ですよ。そこらへんのお店と一緒。
    「法律に関して国民一般が置かれている状況」を考えるのは制度問題なのですから国会議員の仕事。弁護士にはその権限はない。
    国民がその状況とやらを改善する気ないから今の制度になってるわけで。
    もっとも、弁護士の中には、一円にもならないのに、その「状況」をつぶさに伝えようとしてるが、大体の傾向として、弁護士がかかる状況をつたえたところで、自己責任とか競争とかを安直に持ち出されて終わるんだよね。なら、弁護士もその枠内で、そこらのお店同様に、儲からないことはしない、とすることにならざるを得ないでしょうね。

    競争とか大事だと思うが、馬鹿の一つ覚えみたいに言ってると、結局は国民の状況とやらは二の次になるわな。そんなことより事務所の維持、目の前にいる、適切なフィー払ってくれる依頼者の方が大事。

    No title

    >規制緩和だけではなく、不祥事防止のための厳しい規制こそが、アメリカの弁護士制度の肝です。
    >万が一にも日弁連がこれを知った上で無視しているならば、預り金不祥事については確信犯とのそしりを受けてもやむを得ません。
    >知らないならば不勉強です。

    彼らが知らないわけがないでしょう?
    また、結局あなたも、「知らないならば不勉強です。 」みたいな一文を添えることで、この投稿への責任が自分に来ないように予防線を張っているだけ。
    皆、分かっていながら上層部にたてつくのが怖いから、何も言わないだけ。
    そんな人間に、本当に人権や社会正義が守れますか?
    こんなところでシコシコしてないで、御自分のコメントを、直接メールで日弁連に送りつけるか、自分のブログで公開質問状二でもすればいいと思います。
    でなければ、アナタ自身も排他的な自治権が認められている職業団体の一員として、共犯者。慎重に言葉を選んだつもりでも、それはただの卑怯者です。

    No title

    >法テラス事件は金の取れない割に手間かかるんで人手も必要。
    >簡易法務士がどんどんやれば良い。

    それこそ司法書士や行政書士など、真っ当なことをしていては、もう全く金に成らない資格者がこれだけ溢れ返っているというのに、さらに簡易法務士などという、訳の分からない職種を作って、また法務省に天下り先を増やさせるようなロジックは、どんなアタマから生まれて来るんだろうか。

    ココのブログを読んでいても思うけれど、弁護士は本当に自分自身と、自分の業界が潤うことしか考えない。だから、法律に関して国民一般が置かれている状況がどうなっているのか、関心もなければ、最低限の知見さえ持とうとせず、好き勝手なことばかり言う。
    そんな人間の集まりが政策論を論じて色んな施策を投入しても、困るのは国民一般。
    法科を作ろうが、裁判員制度を導入しようが、法テラスを作ろうが、結局は税金の無駄遣い。いい加減、財務省あたりが鉄槌を下してくれればいいんだけどね。

    公益のことを考えたら、弁護士の所得を積極的に安定させるようなことをするなというのだから、出血を減らすしかないでしょ。
    つまり、金にならん事件はお断り。
    だいたい、金にならん事件ほどスジは悪くて余計な手間がいるし、そもそもが依頼者の質が悪く、よって金払いも悪くていいことがない。かつ、どうでもいいことにこだわり、大事なところについて証拠はなく、記憶もない。金ない奴はそんなもんなんだよな。
    そういうスジ悪いのを、弁護士増員と法テラスで引き受けちゃったのがダメだね。税理士や会計士のように、財産ある人を相手にして、あなたの財産守ります、という戦略で売って行けばよかったのにね。

    俺から言わせてもらえば、スジの悪い事件を安く受ける奴らは弁護士を名乗らずに、カンパンみたいに「簡易法務士」などという新資格を作って押し込めてしまえばいいのにと思う。訴額で決めるんじゃなくて、法テラス事件と国選と人権擁護などの公益活動のみ扱えるのが簡易法務士。
    そして、企業法務や高額の案件、破産管財人などをやるのだけを「弁護士」にすればよい。
    ロー卒は簡易法務士にして、旧試験と予備試験組だけ弁護士にする。
    法テラスの事件は弁護士がやるべき事件ではない。

    法テラス事件は金の取れない割に手間かかるんで人手も必要。簡易法務士がどんどんやれば良い。

    No title

    自分は経営難に決してならないように、絶対に余計な活動はしない。金にならない事件は絶対に受任しない。そして…余計な口はきかない。これが本音ですヨ。

    ごめんなさい。
    何かおかしなところがあるのでしょうか?
    他人の金に手をつけない。そのために経営が安定していなければならない。
    金にならない事件を受任しないのは、弁護士が経営難に陥らないための必然ではないのでしょうか?
    お金にならない事件は受けないし、絶対に余計な活動はしない。
    弁護士としての公益性を守るための大切なルールじゃないですか。

    No title

    >同じような事情を抱えるかもしれない自分たちも、こうした状況に陥らないように注意しなければならない、という受けとめ方です。

    ブログ主さんは甘いですな。弁護士が他人に本音を漏らす筈がない。ましてブログ主さんがそういった声を拾ってブログの記事にすることは十分わかっているならば、余計語る筈がない。
    「注意しなければならない」で彼らの真意が終わる筈がない。

    自分は経営難に決してならないように、絶対に余計な活動はしない。金にならない事件は絶対に受任しない。そして…余計な口はきかない。これが本音ですヨ。
    弁護士を甘く見てはいけません。絶対にね。

    No title

    日本でも厳しくすればいいのにね。
    ロー弁と老弁がまず淘汰されそう。

    No title

    規制緩和だけではなく、不祥事防止のための厳しい規制こそが、アメリカの弁護士制度の肝です。万が一にも日弁連がこれを知った上で無視しているならば、預り金不祥事については確信犯とのそしりを受けてもやむを得ません。知らないならば不勉強です。
    ご参考までに長文を失礼致します。

    アメリカでは、一般的に、不祥事防止と銀行口座維持費のバランスの観点から、預り金の取り扱いの規制があります。
    原則:依頼人別の預り口座を開設
    例外:預り金が小額の場合、まとめて一つの預り金口座とする
    (州によって異なります)。
    (なお、とあるくれさら弁護士がやらかしているともうわさされる、原則として顧客別の預り口座、しかしやみ金からの返金は別にまとめての預り口座で依頼人に知られないままの経費流用も可能、などというゆるい分別とは、次元がまったく違います)

    利息については、前者では利息は依頼人に返還します。
    後者では各州弁護士会の定める方法で公益団体に寄付します。
    いずれにせよ、多くの州では、預り口座の利息を弁護士の収入とすることはできません。

    銀行の諸手数料は、多くの州では、弁護士事務所側の負担です。
    依頼人の口座から落とすことはできません
    (金融機関側が誤解していることもあるので、弁護士が口座開設時に金融機関に説明しておかねばなりません。
     金融機関の誤解により預り口座から手数料が落とされた場合、弁護士が懲戒処分される危険性があります)。

    預り口座の入出金記録は、任務終了から一定期間の保存が各州の弁護士会の倫理規定で定められ、5年間保存とする州がほとんどです。

    特に、一時流用であれ、預り口座からの借り入れは、絶対にやってはいけないことです。
    http://law.about.com/od/financialmanagement/a/Lawyer-Trust-Account-Mistakes-3-Common-Lawyer-Trust-Account-Iolta-Mistakes.htm
    借り入れではなく、預り口座から報酬に振替える金額及び時期についてでさえも、弁護士倫理規定により厳しく規定され、日本の弁護士の想像を超える厳格さです。

    様々な制約は、こちらに簡潔にまとまっています。
    無論、規制は各州の弁護士会によって違うので、全てを網羅しているわけでは決してありません。
    http://www.lexisnexis.com/law-firm-practice-management/documents/lawyer-trust-account-white-paper.pdf#search='lawyer+trust+account+fee'

    No title

    >因果関係を学問的に考察するのもいいですが
    心理学とか経済学の領分ですから、そういう意思決定のプロセスってのは

    ところが司法試験クリアするような法曹の人は
    そういう他業種の考えをバカにするような排他的な傾向の人が多い、医者より多い
    だから問題が手遅れになりやすい

    今、ロー出の若手の人に相見積もり掛けてある一人に一件頼んでますけど畑違いの事を「知らない知らない」って言いながら結局前例に踏襲されてるっていう
    色々なバックグラウンドの人を集めるというより、法学既修者の上位・下層を拾っただけって事になってそうですね
    そうなると、経済活動の縮小と資格者増で一人当たりの取り分が二重に縮小しているのでこの問題はますます悪化するという流れになるんじゃないでしょうか

    No title

     刑法で許されない横領を犯したのなら当然資格はく奪されてしかるべきでは?なぜ業務停止で済む場合も存在するんでしょうか。因果関係を学問的に考察するのもいいですが、それも社会が納得する処分を下して初めて言えることでしょう。客の金を横領しても1年半で弁護士業を再開できることについて、他の弁護士たちはどう考えてるんでしょう。

    No title

    下の人
    横領が許されないのは刑法に書いてありますよ。
    競争原理の適正化のさまざまな規制があることで問題が解決しましたか?
    きれいごとと精神論で問題が解決するならB29も竹やりで打ち落とせますね。

    下の人

    市場が、野放しの競争と考えてる奴らに言ってもムダな気がします。
    競争原理の適正化のための様々な規制があることを知らないようですから。

    No title

    顧客の金を横領していいはずがない。
    そんなのは当然の前提事実

    司法改革以来、そういう弁護士が増えたのも事実

    両者の間に何の因果関係もなく、ただ偶発的な事情だよ思うのかい?
    因果関係があるなら、それが市場の原理なんでしょ?
    現実を肯定しているのではなく学問的に考察しているだけだよ。
    両者の間に因果関係があるなら、その因果を断ち切らなければ「問題だ」とする後者の事実を解消できないのでは?
    市場原理を無視して、精神論説いても話は前に進まないのでは?
    ということを投稿の本文は言っているのではないですか?

    市場原理通りやっていいなら、シロートにはわからん程度にムダな裁判起こしたりして余計な金とってもいいことになるよね。口車で言い含められてw
    市場原理さんの大好きな相見積もりとって競争させりゃいいんじゃねーの。そうやって安い弁護士を探してるうちに、客が来ないから止む無くダンピングしてるヤブ弁護士に引っかかって金取られて成果無し。
    もっとも、これも市場原理の中の出来事だから、引っかかったとしても自己責任だよね。

    No title

    いろいろ予防線張ってるけど、結局経済的に苦しいからなんだ、だからしょうがないところもあるんだと言ってるようにしか聞こえない。じゃなかったら、
    >もともとそうしたことが許されていいのか、という話には当然なるとは思います。
    なんて表現使わないでしょ。こんな表現多少でもしょうがないと思ってないと出てこないよ。

    No title

    何でも改革が悪いっていうのか?

    資金をパクる奴が悪いに決まっている

    姉歯マンションに騙されるのも弁護士に騙されるのも同じだろう。

    なんで市場原理を敵視するのか

    No title

    結局、一般の中小企業経営者と同じキャッシュフローのジレンマに陥ってるって事でしょ

    それを「司法試験に合格して資格を得た」ってプライドが邪魔してるだけで

    No title

    >自己防衛のためにも、依頼者市民は、そうした不祥事の動機づけとなる彼らの経済的状況を含め、やらかさない弁護士を見抜かなければならない

    それを見抜くための情報を、弁護士も弁護士会も開示しているでしょうか?
    懲戒歴・資本金・顔写真・経歴・期 etc…
    そういう情報も開示せずに(させずに・あるいは開示しているとしても日弁連のひまわりサーチを利用するとか他のサイトから調べるとか回りくどい方法で情報を集めるというのは、なしで)「さあ見抜けるものなら見抜いてごらんなさい」というのは酷ではないでしょうか?
    というと、「そういうふうに司法改革を望んだのは国民だろ」というふうに返ってきそうですが。

    No title

    >事務所の合併なり事件の引継ぎなりにさっさと動けるような環境があればいいんですが。


    いや、これは勘弁して欲しい。過去数回、先輩弁護士の事件を引き継ぎさせられそうになったことがあるが、会計も事件処理もひどすぎたため、徹底的に拒否しました。それで角は立ちましたが、自分の身を守るにはやむを得ません。

    No title

     預り金流用した横浜の弁護士が全額返済して示談になったからって業務停止1年4か月だからね。しかもそれでも重すぎるとかほざいてる。なんだかんだ言ってここの管理人が言うところの「一時流用」なら罪は軽いって思ってんだよ、弁護士会も。

    No title

    この瞬間に取り付け騒ぎが起きれば面白いのに。
    実感としては3割くらいの弁護士が、預かり金と事業資金の口座の区別が出来ず(口座として分離しているという意味ではなくお金が移動していれば一緒)、「流用」しているのではないだろうか?
    問題はこの「流用」を無利息での借り入れで、最悪、顧客に返金を求められたときにフローが足りなければそのとき借りればよいと思っている部分にあるのではないだろうか?
    保険会社でいうソルベンシーマージン比率が1.0以上なければならないのだが、これが理解できない弁護士が極めて多いような気がする。
    顧客が一斉に預かり金の返還を求めれば、法曹人口が3割くらい自然淘汰で減るだろうし、ふんぞり返っているローマンセーはほぼ壊滅するだろうし、いいこと尽くめだ。

    No title

    士業向けコンサルタントなどというものは、私も一切関わりたくないですが、伝聞によればただの詐欺のようです。

    No title

    問題は全て「(本人・弁護士の)倫理観」「経済的問題さえ解消されればこんな不祥事は起きない」といったその見方そのものにあるのではないでしょうかね。
    本来であれば、「やっべ経営まずいんじゃね?」と思った経営者は、普通は弁護士に相談して会社の整理の手続を取る。でも弁護士に至ってはそうはいかない(よく見られる事務所の合併は健全なうちにとる手段かもしれませんがね)。
    せめて「そろそろまずいかもしれない」と思ったら、弁護士会や同期の弁護士に相談して、事務所の合併なり事件の引継ぎなりにさっさと動けるような環境があればいいんですが。

    ちまたでよくゆう「士業向けコンサルタント」への相談は、使ったことがないので言及できませんが。
    プロフィール

    河野真樹

    Author:河野真樹
    司法ジャーナリスト。法律家向け専門紙「週刊法律新聞」の記者・編集長として約30年間活動。コラム「飛耳長目」執筆。2010年7月末で独立。司法の真の姿を伝えることを目指すとともに、司法に関する開かれた発言の場を提供する、投稿・言論サイト「司法ウオッチ」主宰。http://www.shihouwatch.com/
    妻・一女一男とともに神奈川県鎌倉市在住。

    旧ブログタイトル「元『法律新聞』編集長の弁護士観察日記」


    河野真樹
    またまたお陰さまで第3弾!「司法改革の失敗と弁護士~弁護士観察日記Part3」
    河野真樹
    お陰さまで第2弾!「破綻する法科大学院と弁護士~弁護士観察日記Part2」
    河野真樹
    「大増員時代の弁護士~弁護士観察日記Part1」

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