弁護士「貧富」への認識というテーマ

     かつてのように左右(イデオロギー)ではなく、いまや上下(ベテランvs若手)で分裂していく(している)という見方は、弁護士会の一つの現実を言い当てています(「『左傾』とされた日弁連の本当の危機」 「弁護士会意思表明がはらむ『危機』」)。ただ、実はこれよりも、いまやある意味、もっと露骨に、そして切実に会員が感じ始めている分裂は、やはり貧富ではないか、と思います。

     こう言うと、弁護士の中からは、この仕事では個々の会員間にもともと経済的な格差があった、ということの方を強調される人が現れます。それは承知のうえでいえば、それが「貧富」という言葉の程度においてもさることながら、その広がりにおいても、明らかに過去と違うことの方に注目して当然といわなければなりません。「改革」がもたらした弁護士の経済状況は、将来的な見通しが立たないこの仕事の経済的な沈下への危機を、広く会員に共有させるものになり、それを共有しない会員との違いを浮き彫りにした、といえます。

     どちらかといえば、「苦しい」「苦しい」とは口にしない、この業界の人間でも、本音の部分では違うと感じる声は、いまや当たり前に耳にしますし、個々の会員によって感じ方には違いがあっても、時々、公にされる収入に関する調査では伝え切れないような業界そのものの懐事情を、それこそ肌感覚で感じている方は少なくないように見受けられます。

     いまさらこの原因である、弁護士過剰を生み出した「改革」に対する、恨み節を言ったところでどうにもならない、という諦念は、もちろん多くの弁護士のなかにあります。しかし、その一方で、こうしたなか、これまで以上に、弁護士会員のある目線が強まっている感があります。それは、弁護士会主導層の現状認識に対する、疑念を伴った会員の目線です。

     見えていないふりをしているのか、それとも本当に見えていないのか――。「改革」が生み出した経済的に苦しむ会員のその深刻さ、もはや大きな貧富の格差が生まれている現実を、分かっていながらそこに注目しない、あるいは楽観視しているのか、それとも本当に気付いていないのか、という疑念。ただ、このことを弁護士会員にふれば、いずれにしても弁護士会主導層に対する同じ目線に辿りついてしまうのです。つまり、経済的に影響がない、もしくは深刻でない立場だからなのだ、と。要はそうであればこそ、「改革」の旗を振った手前もあって、他人事を決め込むもよし、となるし、あるいは感覚がマヒしたような他人事になってもおかしくない、という捉え方です。

     まさに、そんな疑念を刺激するような、日弁連会長経験者の雑誌インタビューでの発言が、弁護士のなかで昨年話題となりました。

     「若手は生活が苦しい、今弁護士になっても食えないというような話が当たり前のように語られますよね。それは大変だと当の若手に聞き取り調査をしても、僕の周りには、そんな弁護士はいませんという返答ばかりなんですよ(笑)。厳しい現実は否定しませんが、ネガティブ情報だけが拡大されて独り歩きしています」(アトーニーズマガジン2016年11月号Vol.54での村越進・前日弁連会長の言葉)

     たまたま前会長の周りには、前記したような「苦しい」とは口にしない弁護士たちばかりなのかもしれませんが、そもそも「苦しい」のが若手だけではなく、高齢・中堅のベテラン層の経済的状況にも深刻な影響が出ているのが現実です。それゆえにこれまで個人的遊興や投資が主原因だった、依頼者のおカネに手をつける形の不祥事が、経営弁護士によって「事務所維持」を理由に(なかには建て前で言っている場合もあったとしても)発生し、弁護士会として無視できないところにきたことをご存知ないわけがないだろう、と考えるのも当然といえます。

     発刊直後に、この発言を自身のブログで取り上げた武本夕香子弁護士は、9割以上の弁護士の所得を補足している国税庁の統計で、年間所得100万円以下の弁護士が実に2割も存在している現実に触れ、全体的な弁護士の平均所得や所得中位数も右肩下がりの下降傾向が続けているなかで、日弁連会長にこうした現実がまるで届いていないような前記発言を疑問視。仮に、このような情報が届かないとしても、「非常に恵まれた境遇にある弁護士を基準に考えるのではなく、困っている弁護士の方に思いを馳せ、想像力を働かせて制度設計を考えるのが弁護士であり、為政者である」と厳しく指摘しました。

     また最近、この発言と弁護士の現状について、ある弁護士のブログ(「名古屋市の相続・シニア問題弁護士のブログ」)が、さらに鋭く、辛辣に指摘しています。ブログ氏はこう言います。

     「裕福なお金持ちの日弁連前会長のお言葉です。日弁連前会長からみれば、貧乏人が弁護士であることが許せれないのでしょう。彼から見れば、ノブレス・オブリージュの言葉の通り、弁護士は職業でなく『貴族』であるべきなのです。
    身分制社会の弁護士会で生活苦の弁護士の存在が許せれない(登録をやめればいい、排除すればいい)とのことだと私は理解していました 弁護士会費が高額なのは、この身分制社会を維持するための参入障壁であり、また中高年齢貧乏弁護士を排除をする方策なのです」
     「貧しい弁護士達はなんで弁護士会費がこんなに高額なのか、もっと地味に質素質実に行けばと思いますが、ブル弁の方は金銭感覚が違うし、考えていること、考え方が違うのでしょう。今弁護士会では、2世3世の弁護士の方が中心となり活躍されています」

     最近話をした、ある別の弁護士も、「本当にカネ持ちしかなれない資格になりつつある」と述べました。給費制問題でさんざん言われ、一部から異論も出た「カネ持ちしか」論ですが、法科大学院という新プロセスのフィルターと同時に、弁護士の生存できる環境そのものがフィルターとなって、それは現実化しているのだ、と。高額な弁護士会費も、前記主導層の発言同様、見ないか見えないかの、疑いたくなる主導層の現状認識とつなげて語られ始めているのです。

     前記ブログ氏は、弁護士増員路線による競争激化、他士業の法律業務への進出、人口減少による需要の減少など、弁護士の生き残りへの戦いは、40年間想定され、その序盤戦の13年間が終わろうとしているとし、これから熾烈な中盤戦の13年間が始まり、最後の終盤戦の13年間は悲惨なものになって、相当数の弁護士が廃業を視野に入れる時代が待ち構えている、という暗い未来予想図で締め括っています。

     利用者からすれば、こうした弁護士の生き残りなどどうでもよし、去る者は去れ、という括り方を、当然のように口にする人もいます。ただ、逆に弁護士の仕事が経済的に安定していて、恵まれていても、それ自体も利用者にとってはどうでもよく、むしろ安定していない弁護士に依頼したくなるのかということが問われてもおかしくない話です。弁護士を経済的に追い詰めてメリットが現れなかったとしたならば、つまりは経済的に生き残ることが彼らのテーマとなる時代に、それが良質化や低額化につながらず、むしろそれこそ、市民のために働く意思を持った有能な弁護士がいない、育たない方向に向っているのであれば、どうなのか――。

     もはやその先には、弁護士自治の崩壊までが見通せるところまで来ていること(「『弁護士自治』崩壊の兆候」 「『弁護士自治』崩壊の想定度」)を考えればなおさらのこと、弁護士の経済的格差は私たちにとっても、「独り歩き」で片付けられる「ネカティブ情報」ではない、と思えるのです。


    弁護士の経済的窮状の現実についてご意見、情報をお寄せ下さい。司法ウオッチ「司法ご意見板」http://shihouwatch.com/archives/4818

    司法改革に疑問を持っている人々ための無料メールマガジン「どうなの司法改革通信」配信中!無料読者登録よろしくお願いします。http://www.mag2.com/m/0001296634.html

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    テーマ : 弁護士の仕事
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    No title

    司法試験の選択法で、労働法を選択する受験生が圧倒的多数
    これを見て、労働法の分野の仕事がしたいと考えているのか、自分が労働法の当事者になることを想定して理論武装しておくためか、どっちだろうと考える私がいる。

    No title

    会員の貧困を放置する(?)弁護士会と日弁連
    https://ameblo.jp/masahiko-shoji/entry-12353607889.html
    >直近(2018年2月号)の日本弁護士連合会の機関紙「自由と正義」の広告欄の懲戒処分を見て「???」と思った人もいるのではないでしょうか?
    >仕事がなくて困った弁護士が会費を滞納し、食っていくために年末に1か月アルバイトをしたという気の毒な案件

    No title

    >こういう成功例を宣伝すべき

    は?記事内容が明白に虚偽。どうせまた、すねかじりんとかの、法科大学院卒三振アウトの妄想話。

    出産・育児で一度退会した後、採用する事務所は皆無。業界の常識で、弁護士(弁護士経験者)であれば誰でも知っている。

    ワンオペのしんどさは、スポットでベビーシッターを入れるくらいで何とかなるものではない。

    なお、弁護士夫が町弁で経営弁護士なら、その事務所にご厄介になるという形で、弁護士妻の復帰はまれにみられる。
    弁護士妻は、女性差別や仕事のブランク故に、やればやるほど赤字の事件ばっかり公益活動の名の下に引いてくる。こんなことならば、むしろ何もしないでほしいが、怖くて言えないというジレンマに陥る弁護士夫。
    他方で、仕事と育児の両立に疲労困憊し、旦那が仕事に夢中で育児を分担しないことに不満を募らせる弁護士妻。

    弁護士夫が国際事務所勤務ならば、元弁護士妻が、そこに拾ってもらうことはあり得ない。

    元弁護士妻の元の勤め先が復帰を認めることもあり得ない。

    登録10年未満で年収4000万というのは、過払いバブルの頃の町弁ならばあったが、日本の国際事務所では一貫して無い。

    むしろ、国際事務所の場合、民間企業や任期付き公務員に出向させられていきなり年俸600万~800万程度に減俸になる可能性があり、出向中の住民税や会費の支払い等に備えて節約を重ねる必要がある。
    ところがだ、出向中の会費を免除しろとか延納させろとかの申請が引きも切らない。国際事務所の連中、会費分(年額50万~100万程度、3年出向で150万~300万程度)の貯蓄もないのか?かわいそうに・・・。
    てか、公的な活動をやっているという理由で年収600万~800万程度で会費免除なら、今の町弁は10中8,9、会費免除だろ。不公平すぎる。

    No title

    もっと現状を認識しろ
    blogos.com/article/265119/
    >これにより、加谷さんの試算では「年収900万円のサラリーマン」は「年間3万7,000円の増税」となる一方、「年収900万円の自営業者」は逆に「年間3万円の減税」となる。
    >「『高収入の自営業者』には医師や弁護士が多い。自営業者を軒並み『減税』することで、医師会や弁護士会などに“いい顔”をして、後の選挙対策につなげたいという意図が感じられます」

    No title

    弁護士の6割が年収60万円以下だそうです。
    この不都合な真実から目を背けさせたい人たちは
    売上を年収にすりかえて、弁護士の「年収」(売上)の中央値は1000万円だと言い張るそうです。
    ここから年間の平均経費1200万円を差し引くと弁護士の年収(所得)の中央値はマイナス200万円だそうです。

    No title

    こういう成功例を宣伝すべき
    https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171119-00023483-president-bus_all
    >夫 弁護士●30代後半
    夫の年収は4000万円ほど。「自分たちをお金持ちだと感じることはありませんが、便利なところに住んで、食べたいものを食べられる生活に感謝しています」
    >出産までは私も弁護士として働いていましたので、その頃は夫婦で5000万円くらいの年収がありました。基本的に、夫はどんなことにも寛容で、家計についても大雑把。共働き時代から生活費は夫が賄ってくれていたので、自分の収入は好きに使っていました。



    弁護士が食えないは嘘

    No title

    武本弁護士のブログより、前日弁連会長を上回る発言が出たとか-
    http://www.veritas-law.jp/newsdetail.cgi?code=20171114101210
    >真偽のほどは確認できていないのですが、現在の日弁連会長が「全世界の弁護士の売り上げは7兆円なのですよ。日本の弁護士の売り上げは、その1%に過ぎない。日本の弁護士がもっと仕事を取ってくればよいのです。」旨の発言をしていることを伺いました。

    まあ伝聞が多い方ですからね。
    眉唾かもしれません。

    No title

    団塊世代~バブル世代の弁護士は、

    ①企業法務中心の儲かる弁護士
    ②法テラスのスタ弁
    ③インハウス
    この三種類にするつもりなんだろうね。

    ところが、これがとらぬ狸の皮算用で、
    ②は応募者が激減、
    ③は募集が減少(メガバンクは逆にリストラ開始)、
    まさかのダークホースの
    ④完全廃業→個人投資家(金持ち) or  警備員(貧乏) が、最大勢力。

    しかも、
    ①は企業による値下げ圧力の増大と、採用に値する新人激減で、まさかの経営ピンチ。

    執行部・理事者のええかっこしいの後始末は、自分自身で、文字通り命がけでしなされ。

    71期修習予定者のええかっこしいも、同じな。

    No title

    >バティスコータ、ツイート消してた。

    まあまあ。前途ある若者ですから目くじら立てなさんな。
    どうも司法修習生のツイート監視というのも、当局(笑)の仕事だそうですよ。
    この記事の引用先が次々発言を消したのも、上からのお達しがあったとかそういう感じかもしれませんよ。
    実際、「イノシシ狩り」の発言があった臨時総会では、後から発言者の特定……それこそイノシシ狩りが行われたそうですからね。

    No title

    バティスコータ、ツイート消してた。

    だいたい、よりにもよって、反増員政策で修習生受け入れ制限&法テラスのスタ弁制限を提言している千葉会に実務修習希望を出し同地に決定とは・・・。

    この程度の地頭(情報収集能力と判断能力の欠如)でも受かる試験になったんだな。

    No title

    >最新エントリーの、ブログ主による2番目のコメントが、全然前向きじゃないっすけど・・・。

    文句ばっかだなぁ……
    はいよ、そんならこっちだ!
    年収より経験 経営者目指し、弁護士から営業に転職
    >32歳の小田さんは、2016年10月に中途でビズリーチに入社。前職は大手法律事務所に所属する弁護士だった。
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22336150X11C17A0000000/

    No title

    村越の貧困?なにそれおいしいの?記事は削除。
    名古屋の先生の記事も削除。

    ヴェテの先生方、発言には責任を持っていただきたい。甘い発言をすれば若手・中堅マチ弁を激しく怒らせるし、このネットの時代、もと記事を消してどうなるものでもない。

    71期予定でフルボッコの子だって、ツィート消してないぞ。この堂々とした態度、ヴェテよりはるかに立派。町弁は叩かれて叩かれて七転び八起きで強くなる、頑張れ。そして、ここで即座に、七回転んだら起きるのは7回のはずだ、と、理屈っぽい突込みを入れられたら、立派な町弁になれる(ただしそもそも町弁という選択はお勧めしない。直ちに転職エージェントに登録したほうがよろしい。先生方が切れまくられた通り、法テラスが悪すぎる。)。

    No title

    法テラスの契約切り替えの時期ですから
    みなさん様子見か契約を止める……とツイッターでは勇ましいことですが
    さてどうなりますことやら。

    No title

    法テラスは、弁護士が見放す以前に、国民が見捨てた(裁判員制度や法科大学院制度と同じパターン)。だから、代理援助件数の減少が止まらない。

    弁護士は、報酬水準だけでなく、受任件数という意味でも、こんなところと契約してたら干上がってしまう。

    実際、見事に干された(弁護士の2割強が赤字、2割程度が年収0~70万。)。

    それにしても、バティスコータ、カネいらないってよ(笑)

    No title

    貧乏弁護士が、普通郵便で受任通知を出す。すると、当たり前だが、受任通知の到達が証明できないことをいいことに、
    ・相手方業者が、しらばっくれて督促を継続するケース、
    ・相手方DV夫が、妻への付きまといを継続するケース、
    というような事件が、散見される。

    シンプルな郵便事故(誤配送)も、しばしば発生する。ゆえに、社会人の常識として、紛失してもリカバリーの効くような文書でない限り、最低限でも特定記録で発送するか、email添付などの方法をとらなければならない。

    しかし、貧乏弁護士は、背に腹はかえられないので、一文惜しみの銭失いを平気でやらかす。そういうところに依頼するのは、危険極まりない。

    重要文書で普通郵便を使うのは、社会人として失格だし、弁護士として無能。弁護士は貧乏であってはならない。

    No title

    バティスコータというツイッターのアカウント(71期司法修習予定者)が、自称市民丸出し。↓の怪文書どおりに法テラスやって成仏してくれそう。お祝い金を渡した親せきにとっては期待はずれだが、本人は本望。たかだか数百円の簡易書留の通信費で数が多いからとかなんとかぐずぐず言ってるすねかじり、頑張れ(笑

    No title

    リンクもよくされている「家電弁護士 なにわ電気商会」の先生のツイッターの中に、例の怪文書(第71期以降の司法修習を終えた新規会員に対し,社会還元活動の意義・重要性やこれまでの実績を伝えるなどし,社会還元活動を積極的に行うよう要請してください云々なるもの)がまるまる掲載されているね……(なお、上記の先生のツイートではない。念のため)

    No title

    こういう法科大学院関係者のツイートがあったんだが、河野さんの分析の方が的確。

    >よく、弁護士が食えなくなった、会計士が食えなくなったと聞く。違う。日本が食えなくなったんやって。・・・ 日本全体をどう潤わせるかが決定的に重要。製造業の復活より正しくサービスを評価する方が重要かと。


    違う。統計上、日本全体はむしろバブル景気が長く続いている。実際、富裕層は配当収入や不動産収入が増えた。さらに、元からの貧困層は、仕事の選択肢が増えて最低賃金も上がった(更生保護事業に携わっている方々からも、入所者の就職状況の改善をよく耳にする)。この上下の両クラスにとっては、経済状態はむしろ改善している。

    しかし、中流が下流に続々と落ちている。中間層に所属していた・または顧客層としていた多数派の弁護士は、苦しい。国税調査でも、弁護士の所得は上下に分かれ、中間層が減っている。

    国全体が苦しいのではなく、国境を越えて中間層が転落している、という認識が正しい。グローバル化政策(法科大学院制度含む)を選択した以上、当然の帰結。

    No title

    司法制度改革の失敗はこんなかんじか。

    曖昧な戦略目的
    (企業の手先となって金儲けをしたいのか、市民の為に無償奉仕して成仏したいのか。企業法務優先か、個人法務優先か。少数者の人権擁護か、ポピュリズムの国民参加か。被告人の権利か被害者の権利か。極めて両立しがたい目的がごたまぜになり、目的が曖昧。推進派は両立できると強弁するが、17年かけても現実にできてない。)

    短期決戦の戦略志向
    (裁判員制度を導入すれば即座に刑事事件がバラ色にすばらしくなる、報酬を自由化すれば即座に自由競争で弁護士が淘汰され優秀な弁護士のみが残る、法科大学院制度を導入すれば優秀な法曹が育成できる。いずれも、やっぱりできてない。)

    狭くて進化のない戦略オプション
    (各種無料相談を開催して需要拡大という選択肢が、延々と選択されている。無料相談は行政それ自体又は各種天下り外郭団体が豊富なオプションを取りそろえており、後発の日弁連にはマーケットはもとよりないというのに。)

    前提が崩れたときのコンティンジェンシープランが無く、全く異なる政策を策定する能力も無し
    (日弁連の欠陥は、作戦計画が仮に誤っていた場合に、これを直ちに立て直す心構えが全くないこと)

    アンバランスな戦闘技術体系
    (優秀な人材もいるにはいるが、典型例では亀石先生のように委員会をやめてしまわれるので、他の部分では絶望的に立ち後れているという形で、一点豪華主義だが全体としてみれば旧式である)

    人的ネットワーク偏重の組織構造
    (能力本位ではなく、空気とコネ本位。)

    属人的な組織の統合
    (システムによる組織形成ではなく、派閥で統合される。たとえば、二弁に東弁元理事者が手を突っ込んできて、委員会外で方針変更を決めて委員長に飲ませるなど、およそ東京三会独立の組織体をなしていない。)

    学習を軽視した組織
    (子供の遊びレベルの○×大会に会員を動員し、仲間的な空気間を作り、満足感に浸るが、端から見ればレベル低すぎ。)

    後方支援抜きの特攻隊方式による、精神論と空気感による支配
    (今の会務や法テラスや弁護士保険の赤字奉仕のありようでは、若手が壊滅。それでも参加を促すツイッターアカウント、例えばK@Tなどは、新興宗教にとらわれた人が新たに信者を勧誘する様子にも似て、異様。)

    唯一の救い?は、日本の弁護士報酬が安いので、英米をベースとする法律事務所が本気で進出するのをやめてしまったことだけ(2000年代半ばには、日本企業と外資系法律事務所の間で、高額な報酬請求を巡るトラブルが多発した)。恐らく、英米の法律事務所は、80年代の日本企業の間抜けぶりが延々と続くものと誤信して、取らぬ狸の皮算用でロビーイング活動をして、英米化をさせたものの、結局徒労に終わった模様。

    それにしても、どうしてくれるんだ、この焼け野原・・・。

    No title

    最新エントリーの、ブログ主による2番目のコメントが、全然前向きじゃないっすけど・・・。
    https://ameblo.jp/fbreqefhvdas/entry-12269729217.html


    No title

    もっと前向きな出発もあるという元弁護士のブログ
    https://ameblo.jp/fbreqefhvdas/page-15.html
    >独立して師匠の奴隷ではなくなりましたが、
    >どこまでいっても依頼者の奴隷なんですよね。
    >奴隷なんてもう真っ平ですから。
    >やっぱりこの仕事は卒業するしかなかったんですね。

    ぐじぐじいじいじしたブログよりももっと前向きな話を取り上げたほうがいい。

    No title

    河野様も武本先生も、国税資料の「赤字」を無視しているのが恐ろしい。

    ここのところ毎年、0円~70万円を抑え、堂々1位だというのに。

    No title

    廃業を暗いと捉えることは時代遅れですし、経営能力を疑われても仕方ない。

    事業を始めた以上終わりも必ずあり、廃業は出口戦略であり、出口戦略から逆算して経営戦略を練るのが経営者の定石。例えば、60歳とか65歳。若手を後継者として育成して事業継続もいいが、うまくいくとは限らないので、出口戦略は可能性の一つとして必ず用意する必要がある。

    これに対して、大方の弁護士のように出口戦略を持たないと、稼働能力の低下と事務所経費のバランスがくずれ、生活が苦しくなったり、不祥事を起こしたり、老害になったりする。

    引用の名古屋の先生のブログには出口戦略がない。若いののツイッターを見てても弁護士は定年がないとか平気でつぶやいている。インハウスは終身雇用と昇給と年金を本気でアテにしてる。どなたさまも自己責任です。グッドラック。

    No title

    成り行きというと無責任なイメージを持つけど、これほど強いものはない。つまり、自然の流れに逆らわずに正直に生きるってこと。無理をしたり、作り事をやったら、それはそれだけの世界なんだ。
    (ジャイアント馬場・談)

    自然の流れに逆らって、ひたすら無理や作り事に固執してる連中。いくらでも心当たりがありますが、皆さんなら誰を挙げますか?

    No title

    丸わかっていた人の一例
    アメリカ法曹事情
    http://americanlegalsysteminfo.blogspot.jp/

    No title

    いやいやいやいや・・・旦那さん(もしくはお上さん)、僭越ながら、その数年前から、今の状況は丸わかりでしたぜ・・・。

    当時の弁護士の2割くらいは業界のヤバさを実感し、さらにその2割がプラクティスの変更・法テラスとの契約解除・自社ビル化・事務員徹底削減・固定収入化・複収入確保(投資)・留学などに取り組んだ(原資がなければ、廃業して転職)。この少数派は、おかげさまで今はぼちぼち無理せずやってますって感じなわけで。

    ところが、当時そういう努力をせず、海外旅行やワインやグルメやブランドバックや当時最先端(いまや買取額100円程度)のデバイスにうつつを抜かしていた中堅・ベテランが、今さら大変だ大変じゃないと、失礼ながら愚にもつかない喧嘩をしている。10年以上前にマジヤバいって言われても、せせら笑っていたのは誰ですか、ってね。この日弁連の醜悪さ、太平洋戦争で言えば、今、レイテ開戦か沖縄戦くらいの段階ですかね。

    No title

    引用ブログの先生は、前日弁連会長の古い雑誌の一言に向けて文句を言うよりは、こちらの団体に言ったほうがいいね
    https://www.shihonowa.com/
    なお、この団体の実態はというと
    http://win-law.jp/blog/sakano/2017/10/post-204.html
    次期日弁連会長選挙に向けた団体だそうだから
    こっちのほうが前向きだよ。

    No title

    >・・・はぁ?な、なぜ、予想しなかったの・・・?
    >ブル弁にありがちな、愚かな楽観主義でしょう。

    いやいや、ここに関しては愚かとは言えないだろう。
    「これが当たる!」と思うことに注力するのは経営からすると間違っているわけではない(当たれば賞賛され、負ければ撤退するまでのこと。これは他の業種でもいえること。シャー……とか○芝とか)。
    まして
    >事務所の規模を拡大始めた7年前の2010年
    お若い方はわからんのも仕方ない。この頃は「ブティック系」だのなんだのと専門性がもてはやされたことを。
    だからこの点に関しても、愚かとは言えないのであるよ。

    >村越のことを言えた義理では、ないでしょう。
    そこは同意。成仏の人や一票裁判で外国人疑惑が出た(顔の色でどうやら……)あの方やら個人に対して文句を言うのは筋違い。

    なぜ総会に議題を持っていけないのか……この謎を解くためにわれわれはアマゾンの奥地へ(略)

    No title

    本文に引用の、名古屋の先生のブログからの抜粋

    >絶えず経営の改良改善を突き付けられます。経営がこれほど厳しいことだとは、事務所の規模を拡大始めた7年前の2010年には思いもしませんでした。

    ・・・はぁ?な、なぜ、予想しなかったの・・・?
    ブル弁にありがちな、愚かな楽観主義でしょう。
    村越のことを言えた義理では、ないでしょう。

    No title

    >個人投資家に転身中。

    個人投資家も立派な職業です。バ○な奴にはなれません。
    おめでとう!弁護士はレベルアップした!
    ということで何ら批判のそしりは受けるものではないと思われます。
    寧ろ「弁護士資格を持っているなら必ず弁護士であらねばならない」という軛から自由になる絶好のチャンス。

    資産運用、分散投資、大いに結構。

    No title

    マチベンは軍資金を貯めた人から続々と個人投資家に転身中。
    頭のいい若者は、そもそも法曹を志願しない。
    すなわち搾取対象がどんどん細っているわけで、ブル弁ももはやこれまで。
    (-。-)y-゜゜゜

    お前成仏、俺モリハマ。
    お前公益、俺私益。

    祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
    娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらは(わ)す。
    おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
    たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ

    No title

    武本弁護士のブログの「元弁護士の話」の続きがUPされました。
    http://www.veritas-law.jp/newsdetail.cgi?code=20171027132010
    ……どーも焦らしプレイのようだが、これ、その3もあるのかな?
    「武本先生頑張ってください」で終わり?

    いや、もっと突っ込んで話聞こうよ。
    このままじゃやっぱり
    「伝聞と憶測(しかも自分がうまくいっていないから、自然と「相手もうまくいっていないから廃業したに違いない」と思いがち)ばっかりじゃーねーか」と言われかねない。

    例えば
    大企業に入った弁護士の連絡先を教えてもらった
    登録替えをした弁護士の連絡先を教えてもらった
    ので次号、彼らとのインタビューを順次連載する!
    だったらまあ信用できないこともないけれども

    No title

    >弁護士一人で事務所をしていたころは家族でヨーロッパ旅行などぜいたくな生活ができたのに、今は貧乏生活をしています。

    弁護士1人の個人事務所の頃と、現在この先生が経営しているような弁護士法人(+専門家多数雇用)形態じゃ、税制から何やら全然違うのだから、そこを嘆くことはお門違い(下でもあるように、従業員を社会保険に入れるか入れないか(違法ではない)でかなり違う)。
    ならば、事務所の経営を専門分野に特化していらっしゃらなければ、弁1でやっていれば今まで通り家族でヨーロッパ旅行ができたのかと言われれば、それは違うと思うがね。

    >時間のロスを考えれば圧倒的にタクシー使用が経済的に合理的なのですが、敬老パスを使われるのです。
    >私は、間違いなく節約のためと思いました。

    これもどうだろう。地域で敬老パスの割引仕様は違うので何とも。
    いらぬやっかみを避ける目的ということも考えられるし、時間に余裕があったからかも知れない。

    このブログ主が抜粋しているところだけを読めば、いや読んでも思考が極端すぎるような印象があるのだが。

    No title

    ↓下のコメ、そうかな?そんなにこき下ろすような内容ではないと思うけど?

    >市民・企業としての義務である法人税などの正しい納税と真面目に社会保険料を納付して
    これは別に、大声で言うような内容じゃなくて、普通なんだよね。
    弁護士法人なんだから。個人事務所なら、社会保険に入らなくてもいい要件のところがあるから逆に個人事務所で「社会保険料を納付」は褒めてもいいと思うけれど。

    >今年度8月決算から経理を事務所内で公開します。総勘定元帳をオープンにします。年次決算、月次決算を事務所内ホームページに掲載する方針です。
    今まで公開していなかったのかっていうツッコミは置いといて、これは画期的じゃないかな。ただし、法律事務所の決算書とか財務諸表って、他の会社に比べてどうなんだろう。
    例えば、お客さんからの預り金が多ければ、それは負債になるだろうし、それだけを見て「この事務所、負債多くね?」と断じることはできないよね。多分。法律事務所の決算書って見たことないけど。

    ブログに書いて公開しているっていうことは、それなりにお客さんの評価だって考えて書いているのだろうし、お客さんがどう思うか、依頼しようと思うかそうでないかはお客さんの自己責任だよ。

    No title

    まったく
    >ある弁護士のブログ
    検索して彼の事務所のホームページ見てみたら、何が
    >私は、事務所を維持するのが大変厳いしい状況です。
    なのかと思うような立派な事務所じゃありませんか。
    誤字も多いし……。
    単に興味を持ってもらうだけの広告じゃないでしょうかね……。

    基本的に、すぐに事務所のホームページにつながらない匿名のブログは……(事務所ホームページに直リンクが貼られているニックネームの先生のブログは勿論除きますが)。

    No title

    そんなに文句があるなら(主に会費が高額という点において)
    なぜ、総会の俎上に会費の減免等がのぼらないのか-
    高齢会員の会費免除についての話題も、ツイッターでは踊るものの実際は何もない(ついでに例の委任状問題も結局何もなく-)
    のなら別に文句というほどのものではないのだろう。

    No title

    世代間で助け合うという意識もないようだ
    (いわゆる谷間世代への援助論争もあったが結局消えた)
    第一、誰とは言わないが、ロー卒を弁護士と認めていないような意識の旧試験世代もいる。
    そんな中で貧富の差云々を言っても、どうしようもないだろう。

    No title

    >高齢・中堅のベテラン層の経済的状況にも深刻な影響が出ているのが現実です。

    誰が?一体どこで「ベテラン」がそんな経済的状況への不満を述べているのか……。
    知る限りでだが、ベテラン弁護士は「若手からこういう声が出ている」「こういう声を聞いた」ということをブログ等で書いてはいても、自分の状況については書いてはいないはずだが……。

    プロフィール

    河野真樹

    Author:河野真樹
    司法ジャーナリスト。法律家向け専門紙「週刊法律新聞」の記者・編集長として約30年間活動。コラム「飛耳長目」執筆。2010年7月末で独立。司法の真の姿を伝えることを目指すとともに、司法に関する開かれた発言の場を提供する、投稿・言論サイト「司法ウオッチ」主宰。http://www.shihouwatch.com/
    妻・一女一男とともに神奈川県鎌倉市在住。

    旧ブログタイトル「元『法律新聞』編集長の弁護士観察日記」


    河野真樹
    またまたお陰さまで第3弾!「司法改革の失敗と弁護士~弁護士観察日記Part3」
    河野真樹
    お陰さまで第2弾!「破綻する法科大学院と弁護士~弁護士観察日記Part2」
    河野真樹
    「大増員時代の弁護士~弁護士観察日記Part1」

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